あかいわの“梨”
日本の米作りのルーツは、吉備の国から始まったとも言われ、縄文時代にまでさかのぼります。
肥沃な大地、恵まれた気象条件、自然災害の少ない赤磐市。
この地では古くから人々が暮らしを営み、あらゆる農作物を育て、豊かな暮らしを築き上げてきました。
美しい田園風景の広がるこの地には、延々と続く「米作り」の歴史があります。
日本各地のブランド米の多くは、岡山県特産の「朝日米」から改良や交配を経て作り上げられました。
各地に現存する酒造好適米、その約2/3の品種のルーツは、赤磐市内で今も多く栽培される酒米「雄町」。
「朝日米」や酒米「雄町」は、近代日本の米づくりに大きな影響を与えたといえます。
また、“黄にら”・“エンダイブ”・“是里ごぼう” などの野菜、“パスクラサン” や “ヤ―リー”といった洋ナシは
赤磐市が誇る特産品です。
Akaiwa City,Okayama Prefecture
PEAR & PERSIMMON
岡山県あかいわの“梨”と“柿”
現在人気の赤梨系の代表格、岡山県が生産量日本一を誇る “あたご梨” や “新高梨”、
全国シェアの9割を誇る“パスクラサン”、岡山でしか作られていない“ヤ―リー・鴨梨”などの「洋ナシ」。
さらに懐かしい冬の風物詩、「干し柿」として利用される渋柿の代表格 “あたご柿” や “西条柿” は、
全国の90%以上が生産されている中・四国地区のなかでも
赤磐市内の多くの生産農家が、その栽培に取り組んでいます。
Agriculture
in
Akaiwa
あたご梨
あたご梨は11月の中頃から収穫して追熟、12月上旬頃から市場に出ます。
大きなその果実は平均で1kg程度と、赤ちゃんの頭くらいにも。
果汁が多くシャキシャキとした食感が魅力的。
家庭でも涼しいところに置いておけば1ヶ月近くはもちます。
:発送時期12月初旬~12月末
新高梨
新高梨は小さめのものでもソフトボールほどもあり、その重さは800gから1.5kgにも達します。果肉は白く柔らかい。
果汁がたっぷりで糖度は12度以上、酸味が少なく、とても甘く感じます。
ぴったりとラップで包み冷蔵庫に保存すれば1ヶ月ほど持ちます。
発送時期:10月中旬~11月初旬
パスクラサン
また、全国シェアの9割を誇るパスクラサンは、高貴な香りととろけるような舌触りが特徴のフランス原産の洋梨。
追熟期間が必要で、スプーンですくって食べられるのは、12月から2月頃です。
発送時期:12月初旬~12月末
ヤ―リー(鴨梨)
香り梨とも呼ばれ、芳醇な香りが特徴の洋ナシで、岡山県でしか作られていません。
まるで香りの玉手箱のように、箱をあけた瞬間から、芳醇な香りが
お部屋いっぱいに広がります。
発送時期:12月初旬~12月末
あかいわの“渋柿”
あたご柿
あたご柿の果実は大きさが300~350g程の大きめの柿で、釣り鐘状で先が細く尖った特徴的な形をしています。
四国原産の柿ですが、瀬戸内海対岸の岡山県でも早くから栽培され、年末頃には赤磐市でも、多くの家庭の軒先に“干し柿”用にぶら下がっいる景色が見られます。
収穫時期:11月初旬~12月中旬
西條柿
広島県が原産と言われる西条柿は今も、島根県、岡山県、鳥取県など中国地方で、そのほとんどが生産されています。
“干し柿”として利用されくことが多いですが、ドライアイスを使って脱渋する方法も、昭和の頃から一般家庭でも行われるようになりました。
収穫時期:10月中旬~11月中旬
Akaiwa City,Okayama Prefecture
VARIETY of RICE
岡山県あかいわの“お米”
明治時代、西日本では「旭(あさひ)」、東日本では「亀ノ尾(かめのお)」が、味の良い品種として広く作付けされていました。
“朝日米”は「旭」の子で、1925年に岡山県の奨励品種に定められ、県を代表する米になりました。
酒米 “雄町” も岡山県の農家が発見し、何代にもわたって選抜・育成を重ねた日本を代表する“酒造好適米”です。
赤磐市では今もこの“朝日米”や “雄町” が大切に育てられ、
市内には多数の酒蔵が、この“雄町” に強いこだわりを持って酒造りに取り組んでいます。
幻の酒米・雄町(おまち)
日本の「酒造好適米」のルーツ
安政6年(1860年)備前国上道郡雄町村(現:岡山市東区)の農家、岸本甚造が大仙参拝の帰り道に偶然見つけた二本の背の高い穂を持ち帰り、選抜を重ねて育成したといわれています。
150年以上も前に発見され、今も残る、ただ1種の混血のない米で、酒造好適米の代表格「山田錦」「五百万石」などは、この「雄町」を交配して生ました。
その品質の優良性から、現在全国で使用されているほとんどの酒造好適米のルーツであるとされています。
朝日米(あさひまい)
朝日米といえば赤磐
大粒で、適度な粘りと歯ごたえが持ち味のお米。ふくよかで、ほどよい甘さのある上品な味わいが特徴です。
米飯の他、握り飯や寿司(握り寿司、ばら寿司など)に適しており、全国的にもおいしい米の代表として認められています。
“コシヒカリ”“ササニシキ”“あきたこまち”などのブランド米も、この朝日をルーツに品種改良されたものです。
VEGETABLES
Akaiwa City,Okayama Prefecture
岡山県あかいわの“野菜”
南北に長い地形の赤磐市は、それぞれの場所で育てられる野菜の種類にも違いがあります。
北部山間部の是里地区では、特産のブランド “是里ごぼう” が生産され、
“黒大豆” は中部から北部にかけての地域で栽培が盛んな野菜です。
また、JAが推奨する “エンダイブ”や “黄にら” は、
主に中部から南部にかけての、比較的暖かな地区がその栽培の中心になります。
黒大豆
中部から北部にかけて栽培される「黒大豆」。大豆の中でも一番の大粒種で、高タンパクと多くのビタミンを含みます。
さっと茹でて塩をした枝豆はビールのおつまみに。また、お正月のおせち料理にも欠かせない一品です。
エンダイブ
“野菜の苦みは健康に良い”。エンダイブは「苦チシャ」とも呼ばれ、カリウムやカルシウム、βカロテン、多くのビタミン類を含む栄養満点のやさいです。
ホテルや料亭などで、高級食材として人気を集めています。
黄ニラ
整腸、解毒、食欲増進などの効用があり、ビタミン類も多く含まれる健康食品。なべ物や中華料理の食材として重宝されています。
中部から南部の砂状地帯で、日光を遮断して栽培されます。
是里ごぼう
北部、標高300mの是里村で栽培される是里ごぼう。
赤土、粘土質の土壌は多くのミネラルを含み、その硬い土の中で力強く育った是里ごぼうは、独自の風味と柔らかな食感が特徴です。
SAKE・WINE
Akaiwa City,Okayama Prefecture
岡山県あかいわの“酒”と“ワイン”
“米処 あかいわ” は、酒米を使用した清酒の生産も盛んです。
全国の酒造好適米のルーツ「幻の酒米 雄町」を復活させ「伝統を守りつつ、かつ、新しい酒造りにもチャレンジする」。
そんな姿勢で真摯に酒造りに取り組む酒蔵が赤磐市内だけでも五つあります。
良質の米と水に恵まれた赤磐市。市の誇る「うまい酒」をぜひ味わってみてください。
また「フルーツ王国」として、ぶどうの生産も盛んな赤磐市。
地元の “是里ワイン醸造所” とサッポロビールが経営する日本国内4つのワイナリーのひとつ “岡山ワイナリー” があります。
それぞれの酒蔵やワイナリーでは、お酒やワインの試飲も可能ですので、ぜひ一度立ち寄ってみてください。